社長ブログ
上杉家 春日山城三十櫓にある 壁書
運は天にあり、鎧は胸にあり、手柄は足にある。何時も敵を掌中に入れて合戦すべし、疵つくこと無し。死なんと戦えば生き、生きんと戦えば死するものなり。家を出ずるより帰えらじと思えば、また帰る。帰ると思えば、これまた帰らぬものなり。不定とのみ思うに違わずといえど、武士たる道は不定と思うべからず。必ず一定と思うべし。
人の世とは、そういうものかもしれぬ。何か欲しいと強く執着しているときは、かえって手に入らない。逆に、すべてを打ち捨てて無欲になったとき、天は人に味方する。
生きるも死ぬも時の運、勝負は定めなきものと人は言うが、じつはそうではない。知略をつくし、おのが足を使って働いてはじめて、手柄にをあげられる。つねに決死の覚悟をいただいて家を出なければならぬ
「天地人 火坂雅志」より
新年にあたって
明けましておめでとうございます。とてもすばらしい富士山を仰ぎ見るおだやかな新年をむかえ、多くの人たちが様々な初夢を見、また描いていることでしょう。
世界のトップが未曾有の信用経済をどの位置に落ち着かせるのか経済圏の争いがぶつかり合う年になるのではないでしょうか。見識者の中では、結論は出ているでしょうけど、経済スピードの違う国同士を早急に落ち着かせて頂きたいものです。
弊社のような、零細企業に取っては、難しいようで意外に乗り越しやすい経済情勢では無いかと思います。歴史に見るように物々交換からはじまり、貨幣が仲介し、問屋制度、信用経済に移ってきたものが、モノを伴うモノと、サービスを伴うモノとに広がり国を超え地球全体に広がったモノが、一国で経済を治めるとはとても思えません。しかし何となく世界経済が何処へ向かい、何を規制し法整備しなければならないか、うっすら見えるような見えないような気もします。
私は、大変とか、失望感を感じていません。まだ力を出し切っていないし,変化しなければと思って居るからです。社員がまとまり、常に上昇機運を持っていること、何よりも素直にそれを認めようとしているからです。
とにかく、今年は、イノベーションとスピードで、全員参加でがんばります。
一・流・功・情・分・智
弊社は設立して8期目に入り、この12月で年度を迎えます。当初5名で始めた社員も私を含め10名になり、そこそこの会社らしい風体になりつつあるように思います。
弊社の経営方針は、一(一番を目指す)・流(時の流れを読み将来を見据えること)・功(攻・守)・情(情報の収集分析)分(リスクの分散)・智(智技の積)を掲げ、励んで参りました。
起業がバブル後とあり、順風満帆とはいかず、毎年得意先の倒産に見舞われ、社会(建設業)の厳しさを痛感させられ何度も挫折感を味わいました。しかしその度に踏ん張り、兎も角、トップが目標設定を明確に示し社員に方向性を示すことにより、会社はムダを無くし、社員一人ひとりに生かされ、共に会社も生き返えることができました。
今期で貸倒損失も全て精算され多少の利益還元を従業員へ支給出来るようになった事は、経営者にとって何者にも変えがたい事であり、激しい海原を航海して大洋を航行できる舵取りを学んだ様に思います。これも社員あっての会社であり経営者だけの持ち物ではないと思います。
私自身、従業員が安心して働ける状態と将来の展望をどのようにしたら勝ち取れるのかを課題(イノベーション)として、毎週持ち回りで議長として定例会を開催しております、個人差はありますが、一人ひとりが確実に育ち愛社精神を持つようにもなり一体感を覚えさせるようにしております。
また、弊社の基本は、社員の誰でもが会社の経営状態を見ることが出来いくらの損得があるのかも閲覧出来るようになっております、誰でもが経営者感覚で参画してもらう為です。それと代表者も社員の一員である事のチェックが必要だと思い、実践しております。
会社とは、海原の上の船のようなモノ
最近、世界経済が、急降下して、全産業で利益の下降修正の報道を耳にします。弊社のような、零細企業が今後どうなるのか、方向性をどのようにとらえられるか心配になりますが。
ちょっと見方を変え、今の経済基盤が180度変化していることに気づくと。・・ ノーベル賞が、東京・京都大学出身者だけでなく、地方の大学出身者あるいは、世界の技術を支える機械を作っているのが、資本金1億円以下の中小企業、零細企業であり、世界大会で使われる砲丸玉が、日本の町工場でつくられているように、沢山の企業経営者がおられます。
今、私たちが生きている経済基盤がユビキタス社会であることだと私は思っています。大会社と同じスピードで社会情勢を共有出来ることは、同じスタートラインに付ける事だと思います。後は資金と人材の不足を何に代替えさせるかです。
弊社は、建物の解体、アスベスト除工事を専門に行っている会社です。今までは、下請けとして95%をゼネコンに依存してきましたが、今年は70%位になるでしょう。利益率をどのように確保するのかに、受注形態と組織を作り挙げていくところが今後生き残って行く会社であると思います、弊社もその為に努力を惜しまないつもりです。
その実戦として、スピード・品格・明るさ・責任感を徹底して指導しています。前向きに取り組むことが、生き残るチャンスを近づける事だと思います。
海原の船を目的地に着岸させることは、トップ次第。意地を張らず、多くの人たちの意見を素直に聞く耳と、いつでも5年先を見つめて行くことだと思います。まだまだ世界経済は一つになろうとし、経済は平準化を求めているように思います。